アテネで地中海ライフを想う

ステレオタイプかもしれないけれど、ニューヨークなど東側に住むアメリカ人がリタイア後はマイアミに住みたいと思うように、西・北ヨーロッパに住む人たちはリタイア後は南欧に住みたいと思う人が多いし、現にフランスやベルギーでは南仏やコルシカ島にヴィラを持っていて、夏休みは南で過ごすデュアルライフしている人も多い。

欧州の地中海沿岸と言っても、西からスペイン、フランス、イタリア、ギリシャ、キプロスまで幅広いし、エキゾチックなモロッコに住むフランス、ベルギー人も散見する。南仏だけ見ても海沿いのコートダジュールとプロヴァンスの山の中にある中世の面影残した村では全く違うし、他にもマルタ島、アドリア海のクロアチアやモンテネグロなんかも美しい街が沢山あるけれど、一つだけ言えるのは夏の地中海沿岸は太陽がいっぱいで美味しい食事と風光明媚な美しい景色はプライスレス。

私たちがアテネの海沿いに住んでいたのが2008年夏頃から2010年末まで、その後上海へ移っている。ギリシャに住んでいる間、4月後半から10月初めまでは雨が降らなくて、天気予報を見ても毎日ニコニコの晴れマークだった。で、10月に入って雷と共に雨が降ると夏が終わったなぁ~と感じていた。

上海に越しても夏はギリシャに行き、ブリュッセルに越してからはアテネの海沿いに不動産を買うと決め、何度も行って、実際に購入したのが2015年の春、ギリシャが経済難から立ち直り始めた頃で、実際家を持ってからは夏は勿論の事、年に数回足を運んでいたと思う。

まだまだ寒いけれど、太陽が出ればポカポカでビーチもゆっくりと夏の準備を初めていた2023年の3月初旬。

地中海沿岸はオリーブにオレンジ、レモンの木が沢山。アテネも住宅地では街路樹としてオリーブやオレンジの木が植わっていて、今の時期はオレンジとレモンの実が沢山なっている。

海沿いにはレストランやカフェが一杯。イカやタコ等魚介類が安くて美味しい

期間限定だけれど、今住んでいるシンガポールは日本より治安が良いんではないかと思うほど政治的に安定していて安全な国。ここには日本の物がありすぎる程沢山あって、安全でとっても便利だから何も考えずにのほほんと暮らしていけるけれど、だから余計に今年ブリュッセルとアテネに立て続けに行って、ヨーロッパってタフじゃないと生きていけないと感じた。かつて住んでた街なのに、3年間ですっかりシンガポールに甘やかされたみたいで、タフと言う言葉が合っているかどうか微妙だけれど、しっかりしてないとダメだなぁ~と。

シンガポールではほとんど耳にしない、置き引きやスリはパリやローマなどヨーロッパの大都市では当たり前くらいに頻繁にあって、よく一人で割と無防備に旅していたよなぁ~と過去の自分に感心する。ブリュッセルでも今回のアテネのダウンタウンでもスリの未遂を目の前で見てしまった。

パリやブリュッセルよりも安全だと感じるアテネだけど、先に言ったようにアテネの中心地やピレウス港はやはり気を付けないといけない。でもアテネのアポロコースト沿いのリゾートタウンは中心地よりももっとリラックスできて安全だと肌で感じる。

日本やシンガポールでは皆無のストライキやデモはヨーロッパでは日常茶飯事。ちなみにデモクラシー(民主主義)の語源はギリシャ語だしね!

今回アテネのダウンタウンに行ったのは人に会うためだけで、国会議事堂前のシンタグマ広場も車で通っただけ。私たちがアテネに着いた時に丁度ギリシャの中部の街で電車の大事故があって、この広場でデモがあったそうだ。

↑はアテネの地図。緑の旗が一杯立っているところがパルテノン神殿があるアテネの中心地。地図の1が私たちのアパートメントがある街。アテネのシンタグマまではトラムで40分、車で20分、空港まで30分ほどの距離。1から3までは混んでなければ海沿いをひたすら車で走って20分ぐらい。

地図の1と2の間に旧アテネの国際空港だったエリニコと言う街がある。ここは今5年位前からヨーロッパでも一番と言う大きなプロジェクトが決まり、少しづつだけれど作業が始まっていた。プロジェクトが決まった当初は興味津々だったけれど、完成には10年以上かかりそうな気がする。

この旧空港はシリアの内戦が激化した時にはトルコ経由でギリシャ(EUの玄関口)に避難した人たちの難民キャンプとして使われていた。エーゲ海のトルコよりのレスボス島は当時毎日2000人が島に流れ着いたと聞いたのを覚えている。

地図の2は以前に住んでいたグリファダと言う街。ここはアテネのリゾートタウンの中でもPleace to beな人気の街。ビーチクラブにカフェにレストラン、ショッピング何でもあり。本当はこの町で不動産を探しているのだけど、シービューの新しいラグジュアリーアパートメントになると軽く2億円越えで到底買えない・・・・・・

そのグリファダで昔住んでいたアパートメントは道一本渡ればカフェ&ビーチクラブだったので、春から秋までの週末はほとんどそこで過ごしていた。そのビーチクラブだった所に今はラグジュアリーホテルのOne &Onlyが建築中で2023年夏にオープンとあるけれど、見る限りは今年の夏にオープンは難しそうだった。完成したらぜひ滞在してみたい。

地図3は空からも見えたアテネの南の高級住宅街ブーリャグメニの半島。昔からアテネの高級リゾート地として知られていて、海からでないと見えない様な大きなヴィラが幾つも立っている。海が綺麗で私たちのお気に入りの場所でもある。

今回空から見て、以前にはなかった大きなマリーナが出来ているのと、この半島にフォーシーズンズホテルが2019年にオープンしているのだけど、その横が茶色に掘り返されているのが見えた。

なので時間があっと時にどうなっているのか見に行ってみた。クレーンが立って工事中なのは一目瞭然なのでフォーシズンズの延長でヴィラなどを建てるのもかもしれないなぁ~

そしてマリーナの方はまだ建築中だった。船でアテネ入り又はエーゲ海をクルーズする超富裕層狙いの港なのかもしれない・・・・

富裕層と言えば、昨年のForbsの記事にあった<富裕層の流入が多い国>2022年ランキングが気になって、後で読もうと印をつけていたのをずーっと忘れていて、丁度アテネに行く前に読んでいた。

そこには富裕層(100万ドル以上の資産を持つ人々)の流入が多い国TOP10は、UAE、オーストラリア、シンガポール、イスラエル、スイス、米国、ポルトガル、ギリシャ、カナダ、ニュージーランドの順。

その逆で、流出が最も多かった国はロシア、中国、インド、香港、ウクライナ、ブラジル、英国、メキシコ、サウジアラビア、インドネシアの順だった。

この流出TOP2は誰もがそうだろうなぁ~と思うと感じるのだけど、シンガポールには中国や香港から毎週のようにミリオネアとかビリオネアが大金持って移住してきていると誰かが言っていた覚えがある。おかげが何だかシンガポールの賃貸料が3年前の2倍になっているのは辛いところ・・・・・

流入の多かった国、第8位のギリシャはポルトガルと並んで2013年に開始された投資プログラムが要因で、簡単なのは最低250.000ユーロの不動産の投資で、EU以外の国民とその家族がギリシャでの永住許可を取得できる所謂ゴールデンビザ。(それでシェンゲン内は自由に出入りできる魅惑のビザ)

それも増えすぎているからと今年の7月からは倍の最低500.000ユーロに跳ね上がるそうで、お願いしているアテネのエージェントが今レバノンからのクライアントを持っていて、価格が2倍に上がる前に急ぎで探していると言っていたのもうなずける話だ。

2倍と言えば、エージェントにウチのアパートの査定を頼んだら、買った時の倍の金額になっていた。

私達夫婦の未来予想図、Benoitがリタイア後10年ぐらいはギリシャに住んで、まだ行ってないマルタ島にコルシカ島、シチリア島、地中海沿岸の街、エーゲ海に浮かぶギリシャの島々を訪ねながらスローな地中海ライフをエンジョイし、私が75歳ぐらいになったら日本に戻ってゆっくりと人生を終える準備をしたいと思っているのだけど、どうなるだろう・・・・・・

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