ヴェトナムと言っても日本の様に南北に長い国は北と南では違う表情を見せる。20年ほど前にホーチミンとニャチャンに行った事があるけれど、今回2022年11月に旅したハノイは初めての街。

ハノイでのステイ先は2021年4月にコロナ禍と言うのに強気のオープンをしたカペラハノイ。ヴェトナムではダナンのインターコンチネンタルホテル、サパとイエントゥのMギャラリー 、フーコック島のJWマリオットなどを手掛けているビル ベンスリー氏率いるデザインチームによるもの。

私達もビル ベンスリー氏デザインのホテルに滞在するのはインドのアグラにあるジ オベロイ以来2件目。来月にはダナンのインターコンチネンタルを予約しているし、秋にはラオスのルアンパバーンに行こうかと考え中なので、そちらのローズウッドも今から楽しみにしている。

シンガポールからハノイへは3時間半ほどのフライト。ホテルからのお迎えの車に乗るとクッキーやらドリンクなどが沢山！これに3つの違ったタイプのお水も用意されれた。

カペラハノイのコンセプトはフランスによる植民地時代にパリのオペラ座に倣って建てられたハノイのオペラハウス、そしてかつてここでキラキラしていた1920年代の有名スターの歴史が詰まった物語だそうだ。

1920年代のパリとググると必ず出てくるキーワードが≪狂乱の時代≫。第一次世界大戦後、今までのうっぷんを払うかのように新しい芸術、美術などが生まれ、ファッションで言えばココシャネル、建築もベルギーのブリュッセルで花開いたアールヌーボのスタイルからアールデコに移っていったのもこの時代。

映画の華麗なるギャツビーと言えば1920年代のイメージが湧きやすいかも・・・・・

私がアールデコと聞いて、思いつく建築ってニューヨークのエンパイアステートビルしか出てこないのだけど、ビルベンスリー氏がお得意なのもアールデコスタイル。カペラハノイはそこにインドシナな文化も取り入れ、何処を向いても、何これ～！と驚きもある楽しいインテリアデザインだった。

見上げるとトップに船首象みたいな金色のオブジェが見える。羽の生えた天使がファンファーレのラッパを吹いているのだけど、ヴェトナムらしく菅笠をかぶっているのが面白い。

お向かいはハノイのホテルと言えばのソフィテル レジェンド メトロポール ハノイがあって、2019年にトランプとキム氏の2度目の会談が行われた場所。ちなみに1回目はシンガポールのセントーサ島にあるカペラホテルで、敷地内には記念のパネルが敷かれている。

この建物はオペラ鑑賞しにハノイに来る人々のための小さなホテルでだった場所。何度か所有者が変わり、戦時中は倉庫となり、ビロードの長椅子やクリスタルのシャンデリアに埃が舞う中、ダイナマイトの入った箱が出入りしていたそう。 その後この場所はオペラ愛好家である裕福なベトナム人の手に渡り、大規模な改修を開始し、今またこうやって小さなホテルとしてかつての栄光をとり戻すことに・・・・・

各々の場所を後日UPしたいけれど、何処に目を向けても楽しくなる場所でした。

チェックインはディーバラウンジ奥のコートヤードにて。

中庭の壁画はホテルの高さ全体に広がっていて、そのデザインはパリのPalais de la Porte Dorée（ ポルト ドレ宮殿）の熱帯水族館を飾る彫刻からインスピレーションを受けているのだそう。そして、そこに中国家具に影響を受けたヴェトナムスタイルの家具が置かれている。

ブリュッセル在住時にパリには何度も足を運んでいるけれど、12区には行った事がなく、アールデコ調の宮殿があるなんて初めて知った。

上層階のエレベーターホールからも良く見える真っ白な壁の彫刻。まだ新しいので白が本当に真っ白！

ちなみに、1階のおトイレの壁も同じ。

シャンパーンではなく、フルーティーなウエルカムドリンク。

レセプションからお部屋に向かうべくエレベーターホールへ足を向けると、ワァオ～～～～

4つの彫刻がエレベーターホールの天井を支えている。これらは20世紀末には一般的な舞台小道具だったそうで、もしかしたら、かつてオペラハウスのステージにも同じ様なものが立っていたのかもしれない・・・・・

各階に名前が付いていて、私達が滞在したお部屋は3階のアクターズ。

そして、エレベーターの扉が開いて乗り込もうとすると一瞬ドキッとして足が止まってしまった。（笑

3基あって、どれも違うので次はどんな感じなんだろうとワクワクしてしまう！

ワクワク楽しい、カペラハノイ滞在記スタートです！