ラッフルズホテル内のLa Dame de Picでディナー
昨年の8月に滞在した大改装後のラッフルズ シンガポール。その時には予約が一杯でお席のなかったレストランLa Dame de Pic。引っ越したら行ってみようね~と言いながら半年過ぎてしまったけれど、やっと訪れる事が出来た。
ラッフルズの車寄せに着くとシーク教のドアマンが車のドアを開け迎え入れてくれた。La Dame de Picでの食事の旨を告げると正面玄関からではなくて、コートヤード側からの入店で、これもニューノーマルなのか、ロビーには入れない様になっていた。
8時の予約でお店に着くと店内はほぼ満席。 私達の席はオーバル型のテーブルが4つ並ぶ真ん中のお席。
店内はベイビーピンクとベージュのインテリアはシック&フェミニン。
まずはアミューズブシュの数々。
アペリティフにはBenoitはいつものジントニック、私はシャンパーン、ビルカール サルモン。グラスでのオーダーだけど、なるべくなら開けたてが良いと告げたら、新しいボトルをシュポッと開けてくれた。(嬉
でもあまりシュワシュワしないのは白ワインのグラスだからなのかな?
コチラのレストラン、La Dame de Picを訳すと”スペードの女”。フランスのValenceという町にある”Restraurant Pic”の女性シェフAnne-Sophie Pic(アン ソフィー ピック)さんのPic とPique(フランス語でトランプのスペードの事をPiqueと言う)をモジっていて、店内のライトにはスペードのマークが!
アミューズからアントレに移って、中にチーズのフォンデュの入ったラビオリ。コンテチーズの香りが口の中いっぱいに広がる品。
ワインはブルゴーニュのVosene-Romaneeから。ボルドーのワインより軽くて飲みやすいので私向きなワイン。Benoitには軽すぎた様で次のワインではボルドーエリアからチョイスしていた。
こちらではお料理に合わせたアコード メ ヴァン(ペアーリング)もしてくれます。ソムリエも3人程いたかなぁ?スタッフも皆テキパキしていたように思う。
お水用のグラスはバカラだった。バカラと言えばゴージャスなクリスタルなイメージだけど、バカラの町は鄙びた田舎町でゴージャスのゴの字もないほどだった。
BenoitはEleganceというコースメニュー。シャンパーンのエスプーマ仕立ての品は1971年にJacques picさんのアイコン的作品だそうだけど、お父様かしら?ソースは美味しいけどキャビアの味がしないと言っていた。
ブルターニュのブラウンクラブとキャビアは桃のワインで煎茶を抽出させたソース。
ノルウェー産のワイルド ラングスティンはビーツがメインのソース。せっかくのグリルしたラングスティンがソースに消されてしまっていたらしい。そして最後のプラに佐賀牛。
私は1品少ないExperienceというメニュ。
アントレの色とりどりのトマトにはエルダーフラワーをほんの少し抽出させたコンソメスープにブラターのアイスクリーム乗せ。これは見てためも華やかな味も爽やかな品。
マグロにはベルガモットとパインツリーを抽出させたソース。ここまでみて分かる通り何でもソースなのが残念。美しく盛り付けされたお料理がテーブルに運ばれて、目の前でソースをかけてくれるのだけど、さすがに飽きてくる。
アントレまでは良いのだけど、お魚がソースに浸されるのはあまり好きではなかったので、お肉の時は少しだけにして下さいとお願いしたほど。
以前にもベルギーで全てエスプーマ仕立てのお料理が出て来た事があって、飽きるよねと言っていたことを思い出した。何でも塩梅が大事だと思う・・・・
お口直し的なプレデザート小鉢が2品。
Benoitはホワイトミルフィーュ。真っ白なキューブ状の中はキチンと層になっていた。これが一番美味しいかもと言っていた。
私のデザート真ん中にレモンバーベナのソルベが乗ったストロベリー何とか・・・忘れちゃった!これは美味しかった。
Benoitが予約時に何かの記念日ですか?と聞かれて、バースデーケーキの用意をしましょうか?と聞かれたけれど、きっとお腹一杯で食べられないから結構ですとお断りしていたそうで、断って正解だった。プラに行く前にすでにお腹が一杯だったので・・・・
だから気を利かせてくれて、デザートのお皿にキャンドルが乗って運ばれてきた。
丁度デザートが運ばれて来た時にシェフがテーブルに挨拶に来てくれた。他のテーブルを廻っていてフレンチアクセントが聞こえたので、ボンソワール!とご挨拶。
どうでしたか?と聞かれ、Benoitにフランス語で答えなさいと言われ(きっと少々ネガティブなコメントだったので他のテーブルに分からない方が良いとの配慮かも、周りにはフランス語を話すテーブルは無かったので)
流石にネガティブコメントと言っても、味がフラットで、わぁ~美味しいっていう品がなかったとか、ラグジュアリーホテルに1泊出来る料金でこれでは~~~~なんて言えないので、
ここは大人な対応。つたないフランス語で「私は料理のスペシャリストでもないけれど、美味しいのだけど私にはソースが多すぎた」と。細かい事は言えないので、Benoitにバトンタッチ。
でもシェフ曰くソースはこの店のシグニチャーなんだそうだ。それなら仕方ない・・・・
メニューを見ても色んな材料が使われていて、とても凝っているのはよく理解できる。彼も毎日聞くであろう、「美味しかった!」以外のコメントを聞けて参考になったと思う。
例えばどの品が良くなかった?とか食いついてきたので・・・・
最後はちゃんと”お料理をありがとう”と言って会話が終わった。
聞くとシェフはアンソフィーピックの下で7年(ヴァランスとローザンヌ)働いて、シンガポールのオープンの時にお店を任されたのだそうだ。シンガポールはヴァランス、ローザンヌ、パリ、ロンドン、に次ぐ4軒目のレストランで、ピック氏の出身地ヴァランスのお店がミシュランの3☆を獲得している。
他のお店同様にシンガポールのお店も週末は特に予約で一杯なんだそうだ。
嬉しかったのはお会計後にラッフルズの20%offのクーポンを頂いたこと。次はどこのレストランに行こうかな~~
店内は沢山のスタッフが働いていたけれど、ラッフルズホテルが15%程の従業員を解雇するらしいと聞いた。まぁ~このレストランとホテルは別経営だけれど、ホテル、旅行業界は本当に大変だ・・・・
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