ガウディ未完のコロニア グエル教会
1週間のバルセロナ滞在、Benoitは2泊して先に帰ってしまったのでほぼ一人旅。Benoitと一緒ならばレンタカーでもして行ける郊外も、一人だし車の運転出来ないとなれば、現地の日帰りツアーに参加するしかない!なので、予め現地発着の英語ツアーへ申し込みをいれていた。
バルセロナから北へ55kmほどの所にあるモンセラートと言う山の上の修道院に行きたかったのです。
このツアー、モンセラートの修道院に行く前に西の郊外にあるコロニア グエルと言う町にも寄るという事で、バルセロナからだと電車に乗って行かなければ行けないような田舎町だったので、一石二鳥。
バスの発着場であるカタルーニャ広場から市内を抜け、高速に乗り30分程で松林に囲まれたコロニア グエル教会に着いた。
このツアー、集合が早かったけれど、オープンのほんの少し前に入れると言う事だったので、朝一番乗り!
ゴツゴツと荒れたレンガ積みの建物の内部に入ると朝の光に包まれた小さな礼拝堂だった。余分な加工をせず粗削りにも思える斜めに立った玄武岩の柱が印象的。
この教会はアントニオ ガウディの親友でもあり、生涯最大のパトロンでもあったエウセビ グエルの依頼によって建てられたもの。
バルセロナ市内にはグエル公園、グエル邸、グエル別邸とガウディが設計した建物が残っていて、ガウディを語る時にグエルの名前なしでは語る事が出来ないほどで、切っても切れない縁で結ばれていたよう。
ステンドグラスを通して入る淡い光に心穏やかになる。
で、このステンドグラスは左右開けると蝶の羽の様に見える仕組みになっているのがスゴイ!
なぜ最後まで完成させず、未完のままかと言えば、グエルからの依頼を受けた後、模型を使った構造の実験に10年も要し、その後やっと着手。が、途中でサグラダ ファミリアの建築の依頼を受けたガウディはそちらに集中したかったし、大親友のグエルが亡くなった事も手伝って、本来は半地階部と上の教会との2層構成だったものが礼拝堂のみのまま手を引いて未完に終わったという。
ガウディがデザインした礼拝用の椅子。
祭壇の後ろは階段と通路になっていて、通り抜け出来る。
上に上がると、本当は教会の入口だったはずのゲート部分の枠組みがあるだけ。
そしてこの教会、かなりエコロジカルでモザイクのタイルも不要になった物を使用したり、鉄のパイプも工場から拾ってきたものをリサイクルして使っているのだそう。
タイルのモザイクも貼り終えていない所が残っている。
このコロニアグエル教会、サグラダファミリアを目の前にする前に見学出来て良かったと思えた。ここでの建築構造の実験の成果が後のサグラダファミリアに生かされているそうだし、随所にこの礼拝堂で見た様な光景があったので・・・・
バルセロナの郊外サンタ クローマ ダ サルバリョーにグエルがコーデュロイ工場を建てたの機に、そこで働く労働者たちが住む家々を建てたのがこのコロニア グエル(グエルのコロニー)の始まり。その町の一部を歩いてみた。
ガウディとは関係ないけれど、モデルニスモ建築の家々が残っている。
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